ベンダー分散と属人的な手順により一次対応が遅延し、同一障害の再発が発生していました。ITIL準拠のサービスデスクへ統合し、Autopilot+Intuneで端末標準化を徹底し、SLAの見える化を行いました。
クライアント:グローバル消費財メーカー、東京本社(約350名)
背景
買収により急拡大した結果、ベンダーとツールが分散し、レポーティングも限定的でした。朝のピーク帯でVIPの遅延が目立ち、端末設定のばらつきが再発を招いていました。
課題
- 一次対応の遅延、エスカレーションの不明確さ
- ナレッジ蓄積が弱く、端末標準の不統一による再発
- SLA遵守とチケットエイジングの可視性が不足
アプローチ
段階的にロールアウトすることで現場の負担を抑え、実績数値(一次応答時間、再発率)を毎週共有し、関係者の合意形成を得ながら運用を固めました。カタログ/リクエスト種別を明確化し、所有者を紐づけてたらい回しを削減しました。Freshservice でチケット/CMDB/変更を統合し、Intune によるポリシー標準化を行いました。まず定量的な改善(一次応答・再発率)に集中し、クイックウィンを積み上げてから根本的なプロセス改善へ広げました。
実施内容
- SLA/OLA、キュー責任、エスカレーションを再設計。週次CABとKEDBレビューを定例化
- Freshservice のリアルタイムSLAダッシュボードとエイジングレポートを整備
- Autopilot で標準イメージ化、Intune 構成+条件付きアクセスで準拠を強制
- VIP/現場/リモート向けに役割別プレイブック、ランブックとナレッジテンプレート
- 当番制とページングルールを重大度に連動、関係者コミュニケーションを標準化
実装の詳細
- 役割別デバイスプロファイル(役員/フィールド/エンジニア)とベースライン(BitLocker、Defender、Wi‑Fi/VPN、アプリ)
- 準拠端末を 96% に、非準拠は隔離+ガイド付き是正
- Freshservice 自動化:サービス別トリアージ、優先度別SLO、違反通知、根本原因タグ
- ナレッジ管理を定例化し、所有者レビューとインシデント紐付けを徹底。出張やイベントに向けたVIP向けランブックも整備
- リスク付き変更はカテゴリ化し、バックアウトプランを必須化。CAB議事録とKEDBをインシデントへ紐付け
リスク管理・ガバナンス
- 例外管理は期限と責任者を明確化し、四半期ごとに棚卸し。アクセス権は四半期レビューを実施
- Autopilot はパイロット→ウェーブ展開、ロールバックイメージと案内テンプレートを事前準備
- 週次オペレーションレビューでSLAトレンド/再発ドリルダウン/主要なナレッジギャップを点検
成果
- 月次チケット −28%、再発 −41%
- VIP一次応答 60秒未満、SLA遵守 98.7%(8週間以上維持)
- 端末標準化率 96%、計画外ダウンタイム −35%
- チケット後アンケート CSAT +18ポイント
期間
定常化まで10週間(移行4週間+安定化6週間)
使用技術
Microsoft 365、Intune/Autopilot、Azure AD、Freshservice、Defender for Endpoint
次のステップ
セルフサービスカタログ拡充、プロアクティブ問題管理、ユーザー教育の強化。関連サービス:ITマネージドサービス、クラウドインフラ。ブログもご覧ください。
